ビットサミット2017 – 『Owlboy』 | D-Pad Studios・ JO-REMI MADSEN & Simon Stafsnes Andersen ステージ講演内容まとめ

ビットサミット(BitSummit) 2017にて講演したD-Pad StudiosのJO-REMI MADSEN氏の講演内容を紹介します。約9年間にわたった『Owlboy』の開発について、苦労しつつも完成に至った経緯について語られました。

講演内容

Jo-remi&Simon
『Owlboy』というゲームで知られるD-pad StudioのJo-Remi Madsen氏とSimon Stafsnes Andersen氏から『Owlboy』の制作について話されました。
『Owlboy』の開発には約9年間かかり、多くの苦労があったのだ。

2007年に『Owlboy』について考えだした。このころ、ドットのゲームが少なく残念に思ったそうだ。当時、昔のヴィンテージゲームをやっていて『Wonder Boy』『パルテナの鏡』『スーパーマリオ3』がきっかけになった。これらのゲームはジャンプすることが多く、特に『パルテナの鏡』は縦の空間が長いゲームで、これらからインスパイアされた。
もし、そこを飛んでいくとどうなるかと思ったことがはじまりだったらしい。

owlboy主人公
しかし初めは、自分たちの作りたいゲームについてどんなものになるか、わからなかった。
たとえば、主人公は虫だったり、犬だったりしたことこともあったそうだ。
そしてある日、Simonn氏の妻が「フクロウはどうだろう」と言い、これがいいと思った結果、主人公はフクロウになった。『Owlboy』という名前はいろんな昔のゲームから来ていて『Wonder Boy』に触発されたそうだ。

2009年ごろ、ノルウェーにはインディーゲームシーンはなくて、これは趣味で作るゲームだと思っていたそうだ。多くのノルウェー人は、ゲームを作ることは儲かる仕事だとは思っていなかったらしい。
しかし、サンフランシスコのインディペンデントゲームフェスティバルで発表したことで、多くのメディアの目に留まり賞を獲得した。
これがきっかけで、ノルウェーの映画研究所から助成金をもらえて、会社を設立したそうだ。
2011年にデモを発表すると、多くの好評価ををもらったが、問題も多くあり2011年の発売は断念。ゲーム作りの経験があまりなかったため、やむを得ず遅れてしまったと語った。


savant
そのうえ、開発資金も必要になり、休みも欲しくなった。
そこで、よい関係にあったSavanというアーティストのアルバムの世界観をゲームにして、資金集めをしたのだ。この時に作ったゲームも、多くの良い評価をもらい、結構人気になったらしい。


カット
そして『Owlboy』を完成させる資金の問題は解決したが、別の問題が発生した。詳しくは語られなかったが、その時点で開発を始めて6年経っており、目標がなくなってしまったらしい。
この時に、『Owlboy』のマップやキャラクターの一部を削るという手段を見つけたとのことだ。
そして9年経ち、『Owlboy』はいよいよ発表された。その後、世界中を回ってプロモーションし、アメリカでは、ラジオ番組に出演して『Owlboy』を広めたりもした。最後に日本語版の発売日が発表され、ぜひ遊んで欲しいとサイモン氏は語った。

登壇者紹介

D-pad Studio

D-Pad Studioは小規模なゲーム開発スタジオで䛿ありながらも、「Owlboy」というゲームで幅広く知られています。プラットフォームアドベンチャーゲームでは、主人公を操って空を飛んだり、探索したり、新しい友達を増やしたりします。
2013年に「Savant – Ascent」を初自社開発のタイトルとして、PC用・モバイル用に公開しました。ノルゥエイー・アメリカ・カナダに三拠点を置く会社ですが、2007年から5人に成り立っています。昔䛾ゲームに大きく影響されて、それと同じ様に、新たな思想と感動をもたらすゲームを作る為に集まって来ました。
(ビットサミット公式より引用)

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出展作品紹介:D-pad Studio / 『Owlboy』

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