BitSummit 2017に出展していた作品を紹介します。出展していた『Tokyo Dark』や、出展者のCherrymochiさんからのメッセージ、ブースの様子を紹介します。
ブースの様子
体験版といえど、一度ゲームを開始するとゲームの世界に没入してしまう。
主人公である伊藤刑事がスタート画面に。どのようなストーリーが伊藤刑事の前に展開されるのか。
スタッフの方といっしょにパシャリ。
Tokyo Darkの紹介
概要
伊藤刑事のパートナーが行方不明となった。はじめは単純な事件かと思われたが次第に複雑怪奇な様相を見せ始める。伊藤刑事は自身の過去と対面し、正気を保てるのか。
東京ダークはアニメスタイルのポイントアンドクリックアドベンチャーです。プレイヤーの選択により伊藤刑事の行動が変わる画期的なシステムを採用しています。
手掛かりをもとに東京の街を探索していきます。捜査を進めながら難しい選択にも迫られるでしょう。S.P.I.N(サニティ・プロフェショナル値・探索値・ノイローゼ値)システムはプレイヤーがどのような行動をとったかにより変わり、またその値により選択肢も異なってきます。
東京ダークは豪華なアニメーションカットシーン、引き込まれる物語に11の異なるエンディング、ユニークなキャラクターたち、更に実際の東京をもとにした美しいバックグラウンドアートなどさまざまな魅力を備えています。
(ビットサミット公式より引用)
タイトル | 『Tokyo Dark』 |
---|---|
ジャンル | クリックADV |
プラットフォーム | Win/Mac |
開発 | Cherrymochi |
リリース予定日 | 未定 |
インタビュー
- 『Tokyo Dark』はどういうゲームですか?
- このゲームの一番のウリはどういった点ですか?
- 特に難しかったな、と思うところはありましたか?
- ちなみに、このアニメーションも自分たちで作られたんですか?
- インディーゲームならではの良さってありますか?
- 最後にメッセージをお願いします
今回はCherrymochiのMaho Williamsさんにお話をお伺いしました。
このゲームはビジュアルノベルと欧米で人気のポイントアンドクリックのアドベンチャーを融合させたゲームです。
主人公の伊藤刑事が相棒の行方を探す所から始まります。
選択によって主人公のS.P.I.N値(サニティ・プロフェショナル値・探索値・ノイローゼ値)が代わり、それによって選べる選択肢も変わってくる点です。
例えば、より細かくいろいろな所を探索していれば探索値が上がったり、同じ人に話しかけ続けたりすると「あれ?」って思うような言動をするようになります。
それによりエンドも大きく変わり、11個のエンドを用意しています。
なお、1週目のプレイ時にはオートセーブになっていて、戻ることができないので、選択肢をしっかり考えて進めていく必要があります。
2週目はメモリースロットを解放ができるので、異なるエンドを見ることができ、やりこみ要素もしっかり充実しています。
さらに、日本語版ではローカライゼーションを「小説ウィングス」などで活動している小説家の嬉野 君が担当しています。
嬉野 君が描き上げたノベルは非常に読み応えのあるものになっているので、非常に楽しめることでしょう。
日本にいるリードデベロッパーが1人なため、彼が体調が悪くなったりするとプロジェクトがストップしてしまうので、そこが難しかったですね。
少人数でやるインディーの性なんですけどね。
あと、大きなバグがおきた時にどのバグなのか、リードデベロッパーしかわからないので、どう対処すればいいのか分からないというのがありました。
メンバーがほぼ全員海外の方で、日本にいる1人のスタッフ以外は全員本国で仕事をしているので1人1人の責任が非常に多くなってました。
彼らは日本の文化やアニメ、カルチャーが好きで、そこから大きな影響を受けています。
アニメーションは外部の製作会社に頼んで作ってもらいました。
というのも、Kickstarterのストレッチゴールの1つに「日本のアニメーション制作会社に、ゲームのアニメ映像を作ってもらう」というのがあったんですよ。
そして、実際にストレッチゴールの到達額に達したので「株式会社グラフィニカ」さんに頼んで制作していただきました。
インディーゲームは大手のゲームとは違い、なかなか雑誌で広告を出したりすることはほぼ無いです。
そんななかで、インディーゲームを遊ぶファンというのは「新しいものを発見しよう」という気概を持った人が多いと思うんですよ。
そういった人たちに「こういうゲームはほとんで知らなかったけど、すごく面白かったです」という声を聞くことができるのはインディーゲームだけではないでしょうか。
Cherrymochiの初めてのタイトルなのに関わらず、Kickstarterで支援していただいた方を始め、たくさんの方の協力によってここまでくることができました。改めて感謝致します。
ライターの感想
まずはじめに言わせていただきたのだが、主人公の伊藤刑事がかわいい。
本当に可愛いのである。思わず伊藤刑事のポストカードを多めにもらってきてしまうぐらいである。
筆者はこの絵柄が非常に好きだ。
このゲームの非常に面白いと思った点は、行動一つ一つで伊藤刑事のS.P.I.N値がシビアに変わっていく点だろう。「同じ人に話し続けたらノイローゼ値が上がる」というゲームが今まであっただろうか。
同じ人に話し続けて、ノイローゼ値を上げ続けて伊藤刑事をおかしくさせてゲームを進めていくという、ある種サイコな遊び方もできるのだ!
近年はインディーに限らず、どの会社もゲーム自由度が高いゲームが作られることが多い傾向がある。
自由度の少ないADVというジャンルで「細かな行動で主人公のパラメーターが変わる」というシステムは、そういった時代の流れに乗りつつ、独自性をうまく出していて非常に画期的ではないだろうか。
ADVというジャンルにおける新たな革命の一歩である。
Kickstarterでも注目され、去年のビットサミットでバーミリオンゲートアワードを受賞したりと、業界内でも非常に注目度の高い作品だ。
本編のリリースが待ち遠しい。
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